その特殊な地理的位置のおかげで、セウタには地中海と大西洋の両方をひとつの海岸で楽しめるという利点があります。21キロメートル続く沿岸部では、二つある湾のうちどちらを選んでも、クルージングやダイビング、マリンスポーツなどを楽しむことができます。セウタではまた、多彩な料理が融合して生まれた地中海グルメを味わったり、展望台めぐりに出かけたり、とびきり興味深い文化ルートをたどったりすることができます。いずれのプランでも、偉大な主役はいつでも海と決まっています。
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セウタでカヤックとダイビング
セウタの城壁を一風変わった方法で味わってみませんか?そこにはヨーロッパで唯一、船が航行できる壕があることはご存知でしたか?カヤックを漕いでいけば、海から城壁の中に入り込んで壕に沿って進んでいくことができる上、壕内の水の透明度に驚かされることになるでしょう。カヤックをレンタルし自分で漕いでいくという選択肢がある一方で、ガイドツアーに参加することもできます。しかも夏の数か月間はナイトツアーも開催されるため、前述のエクスペリエンスを闇の中で味わうことができるほか、ジブラルタル海峡に沈むすばらしい夕日を見つめることもできます。 ダイビングをしてゴルゴニア(サンゴの一種)が織りなす庭園やサンゴ礁、そしてさまざまな種を見つけるほうがよいという方には、ダイビングスポットが20か所ほど用意されています。スポット間の距離は短く、水深については12メートルに始まり40メートルを超す場所まであります。
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遊覧船で楽しむセウタ
「エル・デスナリガード」という名の遊覧船に乗れば、セウタの海岸線をたどることができる上、この都市の要塞や防衛システムの歴史を学ぶこともできるでしょう。遊覧船の旅はエスパーニャ埠頭から始まり、城壁の壕を通過し、南側の湾に向かって進んでいきます。通過点にはリベラ・ビーチやサルチャルの入り江などがありますが、この入り江には、18世紀に建設され、かつては女子刑務所として使用されていたシェルターがそびえています。続いて立ち寄るデスナリガードの入り江には、現在は軍事博物館となっている同名の城があります。その後、アチョ山の絶壁に到着します。海の状態が許すようなら、遊覧船はそのままアルミナ岬を一周して河口から港に入っていきます。それができない場合は反対方向へと折り返します。遊覧船は毎日運航しており、行程の所要時間はおよそ45分となっています。
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海の味覚を使った地元グルメ
地中海沿岸にある村はいずれも、その健康的で味わい深い食事で広く知られています。セウタも例外ではありません。異なる文化が組み合わされたことで、独特かつ旨みが凝縮したグルメが誕生することになりました。その一番の魅力は新鮮な海の幸にあります。特に名高い魚はカツオで、「ボラオール」サラダやカツオのテリーヌといったレシピが存在します。冬季であればヒラソウダのシチューを試してみることができるほか、年間を通して味わえる、カタクチイワシの酢漬けに代表される魚の塩漬け(セウタ料理の重要な食材でもあります)を口にしないわけにはいきません。他に挑戦すべきものは?クルマエビ、アサリ、イカ、コウイカなどがあります。タパスめぐりに繰り出してこうしたご馳走をすべて堪能したいなら、リベラ・ビーチ周辺の飲食店がおすすめです。
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絶景の数々
ビーチの波打ち際から少し離れたところでは、展望台からセウタの絶景を目の当たりにすることができ、その背後には必ず海が横たわっています。選択肢として、アチョ山の周辺地域をドライブしてアルミナ岬の展望台へ行き、断崖が立ちはだかる美しいエリアを鑑賞し、地中海と大西洋がひとつになる様子を見るという第一のコースがあります。そこから100メートルしか離れていないデスナリガード岬の上にも展望台があります。そのたもとには19世紀に着工した城が建っています。さらには堂々とそびえるアチョ山の要塞を眺めることもできるでしょう。見逃せないもうひとつの展望台は、これもすぐ近くにあるサン・アントニオ展望台です。セウタの町、セウタ港、そして二つの湾を見渡すことができます。第二のコースに沿ってカンポ・エクステリオルの展望台をめぐれば、「亡くなった女性」の名で知られる標高840メートルの山などを見ることができます。ジブラルタル海峡の岩山を望むベンスー展望台のほか、この自治都市随一の絶景を誇るイサベル2世の展望台にも出会うことでしょう。
インスピレーションを得るプラン