ひらめきを与えてくれ、またリラックスしたり自分のペースで旅したりもできる、そんな目的地をお探しですか?エクストレマドゥーラ州を旅行するにあたってのアイデアを六つご提案します。スペインのこの一角に広がる空はヨーロッパでもきわめて光害の少ないものとされています。そのためエクストレマドゥーラ州は、アストロツーリズムやバードウォッチングを体験するにも、またオートバイ、キャンピングカー、自転車などでルートを進み、州内の膨大な歴史遺産や自然遺産を発見する、といった驚くべきプランを実践するにも理想的な場所といえます。
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風光明媚な道路
「車を運転することは好きだけれども、渋滞も、騒音の多い都市部の道路も避けたい」という方は、エクストレマドゥーラ州の自然を横断するオートバイルートを走ってみてはいかがでしょうか。オートバイや車でのドライブにはうってつけの風光明媚な道路が張り巡らされているため、何キロメートルにもわたって周囲の景色を堪能できるうえ、交通量もほとんどありません。特に注目すべき道路をメモしたら、エクストレマドゥーラ州の風光明媚な道路のうち、ご自分の旅行プランにもっともふさわしいものを選んでみましょう。Ex-391はクアコス・デ・ユステからジュステ修道院へと向かう道路です。Ex-208はビジャレアル・デ・サン・カルロスからアローヨ・デ・ラ・ビまでの12キロメートルをつなぐ道路で、生物圏保護区でもあるモンフラグエ国立公園の入り口まで伸びています。Ex-303はサン・ペドロ山脈を通過する道路で、アルブルケルケ(バダホス県)近くのアリセダの町とアローヨ・デル・ソルダードの町を約30キロメートルにわたってつないでいます。Ex-204はリオマロ・デ・アバッホからピノフランケアードまでの約28キロメートルをつなぐ道路で、ラス・ウルデスの代表的な写真撮影スポット「メレーロの曲がりくねった道」(カセレス県)を観賞できます。Ex-118はグアダルーペからカスタニャル・デ・イボルまでの29キロメートルをつなぐ道路です。Ex-322はラ・セレーナ貯水池の島を起点とする全長6キロメートルの道路で、各貯水池の水を眺めることができます。Ex-103はモネステリオからセグーラ・デ・レオンまで29キロメートルにわたって伸びる道路で、見ごたえのあるスポットを通過していきます。
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キャンピングトレーラーやワゴン車でも快適
キャンピングカー(キャンパー)でのスペイン旅行をお望みなら、エクストレマドゥーラ州には車中泊できる市町村が30自治体超もあることを覚えておきましょう。そうした自治体にはサービスエリアが設置されており、必要なものがすべて備わっています。すなわち、飲料水の入手や電力の使用、排水処理ができるのです。また、こうした選択肢はエクストレマドゥーラ州全域に散らばっています。州を東から西に横断する自動車道A-5の近くや北から南に縦断する自動車道A-66の近くにも、横道にも、そして、ヘルテ渓谷、ラ・ベラ渓谷、ガタ山脈、ビジュエルカス・イボレス・ハラ・ジオパークといった雄大な自然地域にも宿泊先が用意されています。トゥルヒージョ、バレンシア・デ・アルカンタラ、サフラ、ヘレス・デ・ロス・カバジェロスなど、遺産で有名な村々を訪れることも、バダホスやプラセンシアといった都市の歴史地区を訪れることもできます。また、世界遺産に登録されているカセレスとメリダの両都市もおすすめです。このように、エクストレマドゥーラ州でのキャンピングトレーラーの旅は至れり尽くせりです。
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150キロメートル続く緑の道
エクストレマドゥーラ州では、ハイキングやサイクリングの愛好家もまた、絶好のルートを見つけることができます。こうしたルートは、州内にある保護された自然地帯や文化遺産を通過します。その好例が、古い線路を歩行者または自転車専用の小道に改造した緑の道です。エクストレマドゥーラ州には緑の道が4本あり、その合計距離は約150キロメートルにもなります。「銀の道」の緑の道(42キロメートル):カセレス県北部にあるアンブロス渓谷の、エルバスやバニョス・デ・モンテマヨールといった町を通る道です。エルバスにはスペインでも特に保存状態のよいユダヤ人街があり、バニョス・デ・モンテマヨールには、古代ローマ浴場の遺構が保存されている温泉療養リゾートがあります。モンフラグエの緑の道(20キロメートル):牧草地で思い思いに草を食む家畜はもちろんのこと、イベリアカタシロワシ、シロエリハゲワシ、エジプトハゲワシ、ハヤブサ、ハイタカ、ワシミミズクなどの鳥類を見かけるときもあります。ベガス・デル・グアディアナの緑の道(58キロメートル):コース上には鳥類特別保護地域(SPA)が数か所あり、冬には、北ヨーロッパから飛来するツルの越冬地としては最大級の場所を訪れることもできます。ラ・ハヨナ鉱山の緑の道(30キロメートル):バダホス県の南部を通る道です。ルートの出発点となっている古い鉄鉱山は現在、地質学的に貴重な場所となっており、また動植物も豊富に生息・生育しています。
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アストロツーリズムや3か所のスターライト観光目的地など
エクストレマドゥーラ州には見事な星空を楽しむのに絶好のスポットがありますが、これは偶然のことではありません。モンフラグエ生物圏保護区、アルケバ、ラス・ウルデスは、それぞれスターライト観光目的地に認定されています。また、ほかにも星空を観察するのにおすすめのエリアがあります。ガタ山脈、タホ・インテルナシオナル生物圏保護区とサン・ペドロ山脈、ティエラス・デ・グラナディージャ地域、カポーテ住居遺跡(イゲーラ・ラ・レアル町)、バダホス県シエラ・スロエステ地域にある城や牧草地、ビジュエルカス・イボレス・ハラ・ジオパーク、ヘルテ渓谷とアンブロス渓谷などです。さらに、「エクストレマドゥーラのすてきな夜」と名づけられた取り組みでは、「天体展望台」のネットワークやナイトハイク用の小道のネットワークに関する重要な情報が提供されているため、最適なルートや観測点を選択するのに役立ちます。この企画ではまた、エクストレマドゥーラ州で体験できるアストロツーリズムの各アクティビティ、宿泊施設、そしてグルメが組み合わされた、多岐にわたるエクスペリエンスの世界についても紹介されています。
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建築の至宝を探しに行く
エクストレマドゥーラ州を訪れると、知名度はそれほど高くないものの非常に貴重なものとされる建築遺構に出くわすこともあります。たとえば、カセレス県の北東にあるナバルモラル・デ・ラ・マタからプラセンシア方面へ伸びる道路に着目してみましょう。この道路には、そうした至宝の一部を発見する機会があります。なかでも際立つのが、ローマ時代のポルチコを構えるアウグストブリガ遺跡、中世・ルネサンス・ゴシック・プラテレスク・バロックそれぞれの様式が同居するベルビス・デ・モンロイ城の大きな要塞、プラセンシアにある、ロマネスク様式とゴシック様式の痕跡を残すサン・ニコラス教会、セラディージャにある、16・17世紀の貴重な絵画コレクションを収蔵するクリスト・デ・ラ・ビクトリア修道院です。バダホス県に向かって南下すると、ガロビジャスの町にマヨール広場があります。この広場は、中世後期の農村建築の一例であるとともに、スペイン有数の美しい広場だと考えられている場所です。また、バレンシア・デ・アルカンタラの堂々とした支石墓群には紀元前4千年紀から紀元前3千年紀にかけての先史時代の墓があり、アルブルケルケのルナ城は、イベリア半島でも特に保存状態のよい中世の要塞とされています。
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映画のロケ地
スペインのこの一角は、頻繁に映画やドラマシリーズのロケ地に選ばれるだけの魅力をそなえています。州内の史跡遺産や自然遺産は完璧な保存状態を誇るうえ、自然のプールがあるエリアは50か所を超えます。そのうちのひとつが、人気の高いガルガンタ・デ・ロス・インフィエルノスの自然のプールです。加えて、快適な地中海性気候も特徴で、年間の日照時間は3,000時間にも及びます。そのためカセレスは、『ゲーム・オブ・スローンズ』『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』『スティル・スタークロスド』といった大作のロケ地となったほか、スペインの作品である『海のカテドラル』『イサベル〜波乱のスペイン女王〜』『イネス・オブ・マイ・ソウル』もここで撮影されました。ローマ時代の過去をもつことから、メリダの街はマリオ・カムスの長編映画『無垢なる聖者』の舞台となりました。一方、英国人のリドリー・スコット監督は、『1492 コロンブス』の撮影場所にトゥルヒージョを選んでいます。ペドロ・アルモドバルまでもが、アントニオ・バンデラス主演の映画『アタメ』のラストシーンを撮影するのに、城壁に囲まれた町グラナディージャを選択したほどです。
インスピレーションを得るプラン