バスク州では毎年、音楽、コンサートおよび祭りを主役とした文化イベントが開催されます。夏になると、この地域で行われる多くのフェスティバルによってカレンダーが埋め尽くされます。こうした音楽祭は全国的にも有名なうえ、演奏される音楽のジャンルも、クラシック、ジャズ、ポップ、ロック、インディーズ、アンダーグラウンドでのトレンドなど多岐にわたります。お気に入りの音楽が何であれ、バスクではご自分にぴったりのフェスティバルが必ず見つかります!
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ヨーロッパでもっとも歴史あるジャズフェスティバルのひとつ「サン・セバスティアン国際ジャズフェスティバル」
「ジャスアルディア」の名でも知られるこのフェスティバルの出演者一覧には、昨今のジャズ界を代表する、国内的にも国際的にも人気のアーティストが名を連ねます。例年7月、数日間にわたってサン・セバスティアンで開催され、期間中は市内各地に設けられたそれぞれのステージがコンサート会場となります。コンサートのなかには入場無料のものもあります。スリオラ・ビーチやクルサール公会堂のテラスで行われるコンサートがこれに該当します。
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スペイン北部で開催される夏フェス「ビルバオBBKライブ」
「夏に音楽漬けの強烈な一日を過ごした後にキャンプを楽しむ」というアイデアにひかれるという方は、スペインを代表するこの音楽フェスティバルに参加してみるのもいいかもしれません。7月の3日間、国内外の音楽シーンのアーティストが「ビルバオBBKライブ」のステージに登場します。ポップ、ロックおよびインディーズを主体としたこの音楽フェスには、ゴリラズ、ロザリア、ラブ・オブ・レズビアンなどの大物アーティストが出演します。
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スペインでもっとも歴史ある音楽祭「サン・セバスティアン・クラシック音楽フェスティバル」
1939年以来、サン・セバスティアン市では毎年8月になると「クラシック音楽フェスティバル」が開催されます。このクラシック音楽祭では、非常に充実した内容のアクティビティやコンサートが著名な演奏家らによって繰り広げられます。また、才能に長けた新人アーティストの知名度を上げる場にもなっています。そのため、この音楽祭の舞台には、ミュンシュ、ノイマン、サー・コリン・デイヴィスといった指揮者や、バスク、ロンドン、ベルリン、サンクトペテルブルクなどを拠点とするオーケストラが迎え入れられてきました。同じステージ上で、東京バレエ団やニューヨーク・シティ・バレエ団といったバレエ団や、ルチアーノ・パヴァロッティ、モンセラート・カバリエ、プラシド・ドミンゴなどの著名ソリストも公演を行っています。
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ロック界の真の伝説「アスケナ・ロック・フェスティバル」
「アスケナ・ロック・フェスティバル」は「ビルバオBBKライブ」と同じ興行主がビトリア市で主催するもので、伝説的なロックバンドやアンダーグラウンド・ミュージックの有名グループが出演します。6月の数日間、バスク州の州都ビトリアはロックンロールの熱狂的なファンたちのミーティングポイントとなります。過去にはスコーピオンズやブラック・クロウズ、ザ・フー、パール・ジャムがこのフェスティバルのステージで公演を行っています。
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ムンダカ・フェスティバルから改名した「ベイ・オブ・ビスケー」
オルタナティブ、ポップ、ロックといった音楽を満喫しながら、ビスカイア県の比類ない自然スポットの中で地元の典型的な料理を味わえるとしたらどうでしょう。それができるのが、このフェスティバルなのです! かつてのムンダカ・フェスティバルは音楽とバスクのグルメを組み合わせたイベントで、しかもその会場は、信じられないほどすばらしいウルダイバイ生物圏保護区でした。このフェスティバルは現在、新しい名前を冠しています。それは「ベイ・オブ・ビスケー」(ビスケー湾)。 このイベントでは当初から、自然環境を尊重しそれに配慮することを特に重要視してきました。そのおかげもあり、現在はバスク初の持続可能なフェスティバルとして認識されるに至っています。