バレンシアのビルヘン広場の観光客

バレンシア:膨大な数のエクスペリエンスが待ち受けている目的地

Valencia-València

バレンシアに一度でも行ったことがある方ならきっと、顔をなでる金色の柔らかい日差し、地中海のそよ風、パエリアの風味、アルブフェラに沈む夕日の色、歴史が詰まった街並みなどを覚えているはずです。まだ行ったことがないという方は、この街を絶対に訪れるべき理由について説明しますので、参考にしてください。バレンシアは単なる都市ではありません。過去数世紀の秘密を守る記念碑、ヨーロッパ最大級の水族館、革新的な建築物、活気に満ちた文化シーン、そして持続可能性に配慮した環境を備えた完璧な目的地です。それだけではありません。バレンシアからは、内陸にある風光明媚な村や日常を忘れさせてくれる自然スポットなど、この地域にある、ほかの多くの場所に小旅行に行けるのです。忘れられない瞬間を過ごしましょう。

  • バレンシア州バレンシア市のビルヘン広場

    2,000年以上の歴史を持つ歴史地区の魅力

    この街の旧市街を探索する最善の方法は、その狭い路地を気ままに散策し、過去にタイムスリップすることです。大聖堂を訪れたら、ミゲレテと呼ばれる鐘楼に入りましょう。207段の螺旋階段を上らなければなりませんが、鐘楼からの景色には、そうするだけの価値があります。ほかにも、必ず立ち寄るべき場所があります。ユネスコの世界遺産に登録され、また圧倒的な美しさを誇るラ・ロンハ・デ・ラ・セダ(絹の商品取引所)、および、ヨーロッパ最大の生鮮食品市場であり、また驚くべきモダニズム建築でもある中央市場です。レドンダ広場をはじめとする魅力的な街角や広場には、居心地の良いカフェ、オルチャータ専門店、地元の工芸品を扱ったショップなどがあり、嬉しい驚きを味わえます。

  • バレンシア州バレンシア市の芸術科学都市

    未来を展望する

    芸術科学都市を訪れると、いま自分が行っているのはまさに「未来を展望する」ことなのだと感じます。バレンシアの建築家サンティアゴ カラトラバが設計したこの大規模な文化複合施設の建物は、まるでSF映画のワンシーンのようです。きっとあなたも、さまざまなSNS、または『ドクター・フー』や『ウエストワールド』といったドラマで、この場所の画像を見たことがあるはずです。ここでは、オペラやIMAX3D映画を鑑賞したり、体験型の大型博物館で科学について学んだり、ヨーロッパ最大級の水族館であるオセアノグラフィックを訪れたりすることができます。

  • バレンシアの夕暮れ時のアルブフェラ、バレンシアのコミュニティ

    中心部から離れて:ほかの地区を発見する

    バレンシアのもっともオルタナティブな一面に触れるには、エンサンチェ地区やルサーファ地区などのエリアを訪れるのがいちばんです。ルサーファ地区が「バレンシアのソーホー」と呼ばれているのをご存知ですか?この地区を散策すると、個性的なショップやアートギャラリーをのぞいたり、カフェでおいしいブランチを堪能したり、コロン市場の活気に満ちた雰囲気を楽しんだりと、すてきな体験ができます。こうした地区は、まさに「創造性やデザインの天国」となっているほか、そこにはリカルド・カマレナに代表されるバレンシア出身の有名シェフが経営するレストランもあります。ところで、「一日中、太陽と海を満喫するプラン」に抵抗できる人などいるでしょうか。マルバロサエル・カバニャルといったビーチが存在しなければ、バレンシアは、もはやバレンシアではありません。エル・カバニャル・ビーチには古い漁村の伝統が残っており、そのすぐ近くにはバレンシアのマリーナがあります。この大規模な公共施設には、前衛的な建築物、レストラン、そしてセーリング関連の多くのオプションが備わっています。

  • バレンシア州バレンシア市にあるトゥリア庭園の橋の上を走る自転車

    持続可能な都市モデル

    バレンシアは2024年にヨーロッパの緑の首都となり、今後数年間で、なぜこの称号にふさわしいかを実証し続けたいと考えています。実際、バレンシアが緑豊かな都市であることは、そこに足を踏み入れた瞬間に誰もが実感することです。バレンシアには、スペイン最大級の都市自然公園であるトゥリア庭園をはじめ、アウトドアを楽しめるスペースが数多く設けられています。また、「欧州グリーン首都」に選出されたのを機に、市内や周辺地域の主要地点を通過する緑のルートが何本も設計されました。こうしたルートは「責任ある観光」を実践するのに最適なものといえます。

  • 自然地帯を満喫する

    想像してみてください。伝統的なボートに乗って、水田に囲まれながら周遊する自分の姿を。広大な淡水湖を航行するうちに、湖面には、見たこともないような牧歌的な夕日の色が映し出されています。こうしたエクスペリエンスを味わえるのが、市内からわずか10キロメートルの距離にあるアルブフェラ自然公園です。アルブフェラへの訪問は、その伝統料理を味わうことで初めて完璧なものとなります。公園の周囲にある地元のレストランでは、パエリアやウナギのアジペブレといった名物料理が提供されています。

  • バレンシア州にあるサグント城

    周囲:近場への小旅行

    街とその周辺にすでに魅了されており、さらにその地域を探索したい場合は、バレンシアの周辺にも見どころがたくさんあることを知りたいと思うでしょう。車でわずか20分のところにある王立サンタ・マリア・デル・プッチ修道院を訪れると、この修道院が建設され始めた13世紀にタイムスリップしたような気分になれます。市内から30分強の場所には、有名な陶磁器で知られる町、マニセスや、堂々とした古代ローマ劇場に代表される、信じられないほどすばらしいモニュメントを保存する町、サグントがあります。

  • バレンシア州チュリリャのチャルコ・アズール

    県内の、その他の必見スポット

    この地域を探索するための日数がまだ残っている場合は、海岸沿いの町を訪れるだけでなく、バレンシア県の内陸部にある魅力的な村や風景に驚かされるのも一興です。市の北へと進んで自然に包まれたいとお考えなら、カルデロナ山脈自然公園の風景を見逃すことはできません。この自然公園は車でわずか1時間の距離にあります。また、ひと味違った冒険をご希望なら、チュリージャの吊り橋を通るルートをたどっていくと、息をのむような景観を目の当たりにできます。南に向かうと、魅力に満ちた2つの歴史的な宝石が見つかります。シャティバとオンティニエント。シャティバでは、歴史ある「ボルジア家のルート」を構成するシャティバ城を訪問できます。その印象的なパノラマビューには圧倒されることでしょう。そのすぐ近くにあるオンティニェントでは、歴史地区だけでなく、クラリアーノ川の美しさや、「ポウ・クラール」と呼ばれる池がある小道の美しさにも魅了されるはずです。最後に、良質なワインの愛好家であれば、ウティエル-レケナ地域へのツアーを予約する機会を逃さないようにしましょう。この地域を訪れると、有名ワイナリーでワインテイスティングをしたり、レドンダ・ワイナリーのワイン博物館を見学したり、地中海特有の風景の中でワインとグルメのエクスペリエンスを楽しんだりできます。 

お伝えしたとおり、バレンシア県は独特なエクスペリエンスを提供してくれる目的地であり、またそうしたエクスペリエンスを得られるのは市内だけにとどまりません。きっとあなたの心にその痕跡を残すでしょう。お待ちしております!