バレンシア週末の日数を超えてのご滞在ですか?日程に余裕のある方は幸運です。というのも、市街からそれほど離れていない場所へ小旅行に行く時間があるのですから。バレンシア市近郊で楽しめる、とりわけ興味深いプランをいくつかご紹介します。
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アルブフェラ自然公園
市内からわずか10キロメートルのところにあるこの自然地帯では、まるで夢のような夕日を眺めたり、ボートに乗ってのんびりと散策したりできます。田んぼが広がる風景の間にはスペイン最大の湖があります。湖ではアルブフェレンクスと呼ばれる素朴なボートに乗って移動できるほか、かやぶき屋根の典型的な家屋を訪れたり、本場のパエリアを味わったりすることもできます。また、このおいしいスペイン料理が生まれたのもこの地域だと言われています。実際、エル・パルマルの村落に足を運べば、パエリアはもとより、アリ・ペブレ(ヨーロッパウナギの煮込み)のような数々のレシピを味わうことができます。バレンシア市からお越しになる場合、市バスの路線24または路線25をご利用ください。バレンシアツーリストカードをお持ちの場合はどちらの路線も無料です。自転車で行ってみたいという場合は、自転車専用レーンが設けられているうえ、78キロメートルにわたるルートまであり、湖の周辺にある港や漁村を通りながらアルブフェラを一周することができます。
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シュラの緑の道——バレンシアの畑地を発見——
またしても自転車の旅を想像してみてください。ただし今度は、15キロメートルある古い鉄道線路を再整備した小道に沿って、オレンジの樹々や野菜畑、掘っ立て小屋を通り抜けます。このルートはバレンシアとプソルの間に伸びています。ここ一帯の景色は、自然の価値に加え、非常に重要な文化的価値も有しています。なぜなら、トゥリア川の水が引かれているこの果樹園は古代ローマを起源とし、かつ、後にアラブ人によって促進された水利用の好例であるうえ、現在、地球上ではごくわずかな場所にしか保存されていないからです。お子様連れの方にとっては特におすすめのプランといえます。
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カルデロナ山脈自然公園
バレンシア市から北に30キロメートルほど行くと、地中海の海辺のそばに、この地域で最も美しい自然公園の一つがあります。自然公園内にはルートが複数伸びているため、いずれかのルートを選んで楽しい一日を過ごしましょう。よく知られている行程のなかにはエル・ガルビー(標高601メートル) の頂上まで続いているものがあり、そこからは唯一無二のパノラマが見渡せます。その自然の美しさゆえに、歴史を通じてさまざまな文化がこの山脈に根を下ろしてきました。宗教共同体のなかには、この地で心の平和を見出し、修道院を建設したものもいくつかあります。例として、ポルタセリのカルトゥジオ会修道院や、ジレットにあるサン・エスペリットのフランシスコ会修道院を鑑賞することができます。
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サン・ジュゼップ洞窟
エスパダン山脈自然公園の入り口にあるサン・ホセ(サン・ジュゼップ)洞窟は自然の洞窟群で、バイ・ドゥイショーの自治体に属しており、バレンシア市から約50キロメートルの場所にあります。 見どころは?洞窟の内部には、航行可能な地下河川としてはヨーロッパ最長の川がひっそりと流れています。見学の所要時間は40分前後です。ガイドを兼ねた船頭が漕ぐボートに乗って800メートルほど進んでから、徒歩で250メートルほど移動します。思い思いの形をした地層に加え、ユネスコの世界遺産に登録されている壁画や彫り絵も見ることができます。ライブコンサートが開催されることもあります。冒険好きの方ならカヤックを漕ぎながらの洞窟探検にも挑戦できます。
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チュリージャの吊り橋
バレンシア市の北西約60キロメートルのところに、スペイン屈指の美しいハイキングルートがあります。それがパンタネロスで、チュリージャ村を通っています。まずは白い家々や狭い路地で構成されるこの美しい村を見て回り、その後、約3時間かけて10キロメートルほどのコースをたどります。このルートでは、いくつもの長くて高い木製の橋を渡ることになります。またこのルートは、トゥリア川峡谷の深淵、ロリギージャ貯水池、チャルコ・アスール (自然のプールのように見えるのどかな湖)などの風景を横切って進みます。
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シャティバ城
バレンシア市から南へ60キロメートルほど下ったところにシャティバがあります。自然に囲まれた美しい城郭都市です。何よりも目を引くのは、間違いなく、ゴシック様式とイスラム建築が混在するその城でしょう。また、サンタ・マリア参事会教会やアレクサンデル教皇の生家といったモニュメントにも魅力を感じることでしょう。この生家は、ボルジア家をめぐる興味深いガイド付きルートにおいて、その見どころの一つにもなっています。シャティバの魅力は文化だけにとどまりません。実際、非常におすすめのハイキングルートが存在します。それは、息をのむようなコバ・ネグラ(「黒い洞窟」の意)へと続くルートです。コバ・ネグラの発掘現場では、ネアンデルタール人の遺骨と当時の壁画が発見されています。最後のアドバイスがあるとしたら?シャティバを離れる前には必ず、オーブン仕立ての米料理をご賞味ください。絶品です。
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シャビア/ハベアとその入り江
南へ112キロメートル進むと、もうそこはアリカンテ県です。思い出に残るビーチスポットをお探しなら、シャビア/ハベアの町を見逃すことはできません。白い家々、石造りのバルコニー、カルバリオ礼拝堂の青いドームなど。このあたりを散歩するのは実に素晴らしい体験です。また、地中海有数の美しさを誇る入り江がいくつかありますが、そうした入り江は透き通った穏やかな海と周りを取り囲む植物を特徴としています。特に素敵な入り江としては、グラナデージャ入り江、バラカ(ポルティチョル)入り江、そしてブランカ入り江が挙げられます。写真を見るだけで今すぐ行きたくなってしまうような場所ばかり!
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