バレンシアのファジャスの衣装

バレンシアの絹のルート

Valencia-València

この街の歴史的な「絹のルート」を示す糸


絹のルートを通じて、バレンシアにおける絹や絹取引の重要性を知ることができます。絹に関して欧州でも主な記録を有し、18世紀の絹の布や機織機の重要なコレクションを擁する街です。バレンシアでは毎年、さまざまな祭典において、この繊維で編み上げられた典型的な衣装によって、絹の伝統的な縫製が再現されます。また、市内には、この街の絹の取引センターだった場所も保存されています。それが、世界遺産に登録されている「ラ・ロンハ」(絹の商品取引所)です。

「絹のルート」探訪

絹のルートは、個人で自由に散策することも、ガイドツアーを利用して訪れることもできます。ガイドツアーは約2時間の長さで、英語とスペイン語で案内が行われます。市の観光局のサイトで予約できます。     「ビロード屋」を意味するベリュテルス地区が「絹のルート」の出発点です。この地区は15世紀から18世紀にかけて、絹産業のおかげで大いなる発展を遂げました。ここでは絹博物館を訪れて、18世紀の布や、今でも作動する機織機のコレクションを眺めることができます。さらに、ヨーロッパ最大の絹の同業者組合の資料と、絹で縫製された製品の興味深いショップがあります。このルートでもう一つ欠かせないポイントは、バレンシア市の中心部にあるラ・ロンハ・デ・ラ・セダ(絹の商品取引所)です。この街で最重要のゴシック建築の民間の建物で、ユネスコの世界遺産にも登録されています。この地域における絹取引の中心地であり、今日では、その取引交渉が行われた場所を見学できます。それが「柱の間」です。

バレンシアのラ・ロンハ・デ・ラ・セダ(絹の商品取引所)

博物館の絹

この街の博物館には、特に18世紀前半のバレンシアで絹やその取引が有していた重要性が反映されています。国立陶器博物館は、布で縫製された数多くのアイテムを有しており、その建物はスペインのバロック様式建築の重要な一例となっています。大聖堂博物館では絹で織られた宗教衣装が展示され、またエル・パトリアルカ美術館では、バレンシアの絹産業の価値を強調する、豪華な絹の生地を身にまとった人物の絵画が展示されています。一方、マルフェリット宮殿内にある「リベール - スズの兵隊博物館」には、絹のルートだけに焦点を当てた展示室があります

祭りにおける絹の役割

サン・ホセのファジャスはこの街の大きな祝祭であり、この地域の伝統衣装の輝きを目にする素晴らしい時期です。これらの服は大半が絹で織られており、女性たち(ファジェラス)が着用すると特に目を引きます。ご関心があるようでしたら、縫製に特化したアトリエがあり、そこで注文や購入を行うことができることも知っておくとよいでしょう。サン・ホセのファジャスは3月の最初の週に行われて、現実の風刺を表現する段ボールの構造物(二ノット)でこの街が覆われます。お祭りは3月19日の夜に、これらの大半が焼却(クレマー)されることで終わります。

バレンシアのファジェラスのパレード
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