ソミエド自然公園
クマたちの最後の聖域
ユネスコは、ソミエド自然公園を生物圏保護区として登録しています(2000年)。ソミエドの風景は、カンタブリア山脈の生態系に特徴的なものだと言えます。この公園は特に、ヨーロッパに現存する野生のヒグマの大多数が生息することで知られています。
ソミエドはアストゥリアス州の南部に位置し、公園の敷地は、公園と同じ名前を冠した自治体の面積と重なっています。この公園は、いわゆる「湿ったイベリア半島」の一角を占めています。その気候特性のうち、最も顕著なものとして、穏やかな冬、涼しい夏、湿度の高い空気、厚い曇り空、頻繁な降雨を挙げることができます。この気候のおかげで、豊富なブナ林を中心に、フユナラ、ピレネーオーク、カバノキをそれぞれ擁するオーク林、谷底の涼しい森、ヨーロッパハンノキ林、セイヨウヒイラギガシ林といった植生がもたらされたのです。動物相については、カンタブリア山脈の他の地域と非常によく似たものとなっています。実際、この自然公園には、カンタブリア山脈にいるあらゆる大型哺乳類に加え、多岐にわたる小型哺乳類、100種以上の鳥類、約20種の両生類と爬虫類が生息しています。とりわけ興味深いのは、ヒグマ、ヨーロッパオオライチョウ、オオカミ、カワウソの個体群です。
ソミエド自然公園
Somiedo, アストゥリアス (アストゥリアス州)
アストゥリアス (アストゥリアス州):
- Somiedo
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知っておくべきこと
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文化情報
ソミエドの典型的な建造物といえば、山中に点在したり、またはブラーニャ(高山の牧草地)にまとまって建ったりしている小屋の数々です。その屋根はエニシダ(地元の野生の低木)で覆われ、羊飼いの休憩所や干し草置き場、厩舎として利用されています。ポルナカルとムミアンのブラーニャは、公園内で最も重要な民族学的総体を構成しています。
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環境情報
この自然公園の起伏は激しく、コルノン、ペニャ・オルニス、ピコス・アルボス、シエラ・ペラダなどの最高地点の標高は約2,200メートルに及びます。高地に横たわる渓谷は氷河によって形成されたもので、その結果として、圏谷の湖の集まり(ラ・クエバ、カラバソアサ、セルベリス、ラゴ・デル・バジェなど)が誕生することになりました。この地域に限って生育する植物もあることから、ソミエドの植物相は貴重な固有性を示しています。
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観光情報
ポラ・デ・ソミエドにはビジターセンターがあり、そこでさまざまな短距離ハイキングコース(ブラーニャ・デ・ムミアン、ラス・ブラーニャス・デ・サリエンシア、バジェ・デ・ピグエニャなど)に関する情報を入手することができます。
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