エル・イエロにあるヒナマの展望台

エル・イエロ島生物圏保護区

El Hierro

子午線の島


総面積278平方キロメートルのエル・イエロ島は、カナリア諸島で最も小さな島です。その狭い面積に多様な景色と生態系が共存している事実に加え、持続可能な開発プログラムが実施されていることから、2000年にユネスコの生物圏保護区に登録されました。

エル・イエロ島はカナリア諸島の西端に位置しています。火山由来の島であるため、ここでは何世紀にもわたるゆっくりとした進化を経て、豊かな景観が生み出されることになりました。北部ではエル・ゴルフォの肥沃な農地や海岸の険しい崖、南部では溶岩や円錐丘からなる見事な地層、島の中心部では土地全体を覆う豊かな植生が特徴です。この島には非常に多くの生物多様性が存在します。標高の高いところでは、新生代の植物の本物の名残である月桂樹の森を見ることができます。ファイアルと呼ばれる森にはセイヨウヒイラギガシやブナが集中しているほか、カナリア諸島種の松やビャクシンの密林もあちこちに広がっており、特にビャクシンは島の西部に生育しています。一方、海岸には低木林が集中し、ラ・レスティンガ=マル・デ・ラス・カルマス海洋保護区などの貴重な海洋生息地があります。2014年以来、エル・イエロ島では風力発電と水力発電に基づく混合発電システムによりエネルギーの自給自足が実現しています。「ゴローナ・デル・ビエント」 プロジェクトの詳細( www.goronadelviento.es)はこちら。

エル・イエロ島生物圏保護区


エル・イエロ島  (カナリア諸島)

スペースのタイプ:生物圏保護区 面積:27,764.89 ヘクタール Eメール:info@observatorioelhierro.es TEL::+34 922 550 017 Webサイト:エル・イエロ島生物圏保護区

エル・イエロ島 (カナリア諸島):

お役立ち情報

知っておくべきこと


  • 文化情報

    伝統的な活動(農業、畜産業、漁業)の存続により、自然環境の保全を損なうことなく島を発展させることができました。エル・イエロの人口1万人強のうち、約半数が島の中心都市バルベルデに住んでいます。4年に一度行われる祝典「バハーダ・デ・ラ・ビルヘン・デ・ロス・レジェス」は島の重要なイベントのひとつで、島民が聖母像を人里離れた礼拝堂から街へと運びます。

  • 環境情報

    エル・イエロ島は、その生物多様性、および自然環境の素晴らしい保全状況において傑出しています。新生代の植物遺跡である照葉樹熱帯雨林が島に残っていることも注目されています。動物では、渡り鳥のコロニーが多数存在するほか、野生のカナリアやミサゴなどが生息しています。エル・イエロはまた、群島全体で最も多くの種類の爬虫類が生息している場所でもあります。特に、絶滅の危機に瀕している在来種、エル・イエロ島の大トカゲは、飼育下繁殖プログラムによって、島での生息数が再び増えてきています。

  • 観光情報

    エル・イエロ島は空路でも海路でも簡単にアクセスが可能です。主都に隣接する空港からは、この島をグラン・カナリア島・テネリフェ島と結ぶ便が毎日運行されています。また、カナリア諸島の主な島々とも船でつながっています。