北の道

おおよその距離：約175キロメートル。推奨区間：8または9。イルンはバスク地方を走るスペインの北の道の出発点で、カンタブリア方面のポルトガルテ（ビズカイア）で第9区間が始まるまでの間、バスク地方を通っています。サンティアゴ巡礼の道の中でも最も内陸部に位置し、サラウツビーチやゲタリア、スマイアのような美しい港の景色を見ることができます。この区間の大都市はサン・セバスティアンとビルバオです。これらの都市に立ち寄り、サン・セバスティアンのラ・コンチャビーチやビルバオのグッゲンハイム美術館などをぜひ訪れてみてください。ゲルニカ＝ルモやマルキナ＝シェメインのような小さな村では、田舎の雰囲気が楽しめます。ビスカイアの内陸部を横断するルートは、このルートの中でも険しくて厳しい山道が続き、静けさに満ちた美しい森の中を進むことになります。

お勧め：- 小道を行く伝統の香り。自然の中、家畜農場、そして寂れた集落へと続く道。- ビスケ湾を見下ろす山間部から見えるオンダリビアやサラウツなどの海辺の村の景色。- ビルバオとサン・セバスティアンの活気ある街並みとピンチョをベースにした食事。- イツィアルにある、この地域で最も崇拝されている宗教的な彫刻の一つである黒い処女聖母。 世界遺産訪問：北の道の区間には世界遺産が2ヵ所あります。１つは、カンタブリア海岸の岩絵の一部を形成しているエカリンの先史時代の洞窟。もう１つは、ビスカヤの吊り橋（ゲチョ）です。バスク地方の北ルート沿いの主な経由地：イルン – サン・セバスティアン – サラウツ – デバ – ゲルニカ＝ルモ – レサマ – ビルバオ - ポルトゥガレテ詳細：バスクの北の道

おおよその距離：約170キロメートル。推奨区間：7または8。カンタブリアでは、北の道はカンタブリア海の近くにあります。行程には、カストロ・ウルディアレス、ラレド、サンタンデール、サン・ビセンテ・デ・ラ・バルケラなどの歴史的な漁村が含まれ、サンティジャーナ・デル・マルやコミージャスなどの記念碑的な目的地に到着します。ルートは主にスムーズで、道路や線路の区間が多いです。どの村も、海を目の前にして一休みしたり、可能であればシーフード料理を堪能したりするのに最適です。サントーニャ産のアンチョビやノハ産のカニなど、代表的な食材を味わいましょう。

お勧め： - 伝統的な海鮮料理を味わえる活気あふれる漁港の雰囲気。 - カストロ・ウルディアレスやラレドなどの観光地。木製バルコニーのある大きな家々や石畳の通りがあり、中世の面影を色濃く残しています。 - コミージャスにあるモダニズム建築「エル・カプリチョ」。ガウディのインスピレーションを発見しましょう。 - サンタンデールの風格ある湾内を散策し、静寂に包まれたビーチ、近代的なボティンセンター、ラ・マグダレーナ海洋公園のペンギンの生息地など、様々なオプションがあります。 世界遺産訪問：特に有名なのが、サンティジャーナ・デル・マルのアルタミラの洞窟です。洞窟を確実に保存するために、アクセスは制限されていますが、アルタミラ国立博物館・研究センターの新洞窟では、元の洞窟を忠実に再現したものを見ることができます。また、カンタブリアでは、世界遺産に登録されているカンタブリア海岸の洞窟芸術の一部となっている6つの洞窟を訪れることができます。 チュフィン、エル・カスティージョ・デ・プエンテ・ビエスゴ、ラス・モネダス、オルノス・デ・ラ・ペーニャ、エル・ペンド、コバラナスの洞窟です。 カンタブリアの北の道の主な経由地：カストロ・ウルディアレス – ラレド – サントーニャ – ノハ - サンタンデール – サンティジャーナ・デル・マル - コミージャス 詳細：カンタブリアの北の道

おおよその距離：約280キロメートル。推奨区間：9から11。北の道は、アストゥリアスの田舎道と山道の間に続き、ほとんどが海の近くにあります。リャネスとサン・アントリンやグルピユリなどの印象的なビーチ（内陸にあり、海に直接アクセスできない）から、ルアルカのブスト岬まで続きます。溢れんばかりの自然、魅惑的な海辺の村、アビレスやヒホンのような見所の多い2つの都市を巡る行程です。最終区間では、他の2つの特別な海辺の町が現れてきます。クディレロとルアルカです。

お勧め：- アストゥリアスのロマネスク美術や、アストゥリアスで伝統インディアス建築を発見しましょう。ロマネスク美術の良い例としては、サン・アントリン・デ・ベドン教会（ラネス）、サンタ・マリア・デ・ラ・オリーバ教会（ビジャビシオサ）、サン・フアン教会（マンディ）などがあります。リャネス、コロンブレス、ペンドゥエレスなどではインディアス建築物を見ることができます。- アストゥリアスを特徴づける自然との恒久的なつながり。途中、緑の谷を横断するだけでなく、リャネスのサン・ペドロ通りやヒホンのサンタ・カタリナ丘のような都会でも自然を見ることができます。- 昼食の休憩時間には、シードルを飲みながらファバダのような心のこもった料理、カチョポのような伝統的な栄養価の高い料理やフリチュエロスやアロス・コン・レチェのような多数のデザートを味わうことができます。- アビレスでの、前衛的なニーマイヤー・センターでの驚きの体験。世界遺産訪問：カンタブリア海岸の世界遺産の洞窟芸術で訪れることができる先史時代の洞窟のうち3つは、アストゥリアスの北の道沿い、もしくはそのすぐ近くに位置しています。ピンダル洞窟（リバデデデバ）、ティト・ブスティージョ洞窟（リバデセジャ）、ペーニャ洞窟（カンダモ）です。さらに、少しルートを逸れてオビエドに到着すると、世界遺産に登録されているアストゥリアのロマネスク美術の主な実例を見ることができます。アストゥリアスの北の道の主な経由地：リャネス – リバデセジャ – コルンガ - ヒホン – アビレス – クディジェロ – ルアルカ。詳細：アストゥリアスの北の道

おおよその距離：約220キロメートル。区間：8から10。ガリシア地方のルートはリバデオから始まり、テラス・ド・ミーニョの生物圏保護区やエオ川、オスコ川、テラス・デ・ブロン川などの美しい自然地域を横断した後、サンティアゴ・デ・コンポステーラに到着するまでこの地方の北部を通ります。教会やパソス（田舎の大邸宅）が立ち並ぶ小さな町には、自然が散りばめられています。モンドニェドの遺跡街は、ガリシアの古都の一つとして有名ですが、ソブラド・ドス・モンチェス、リバデオやアルスーアなどの興味深い地を訪ずれることもできます。道のゴール、サンティアゴ・デ・コンポステーラは最高の報酬です。この活気のある街では、巡礼を完了した達成感を楽しむために、少なくとも1日は滞在しましょう。

お勧め： - 自然環境や魅力に満ちた小さな村でみられる神秘。ガリシアには、「魔女がいる」と言われ、夕食の後に飲む伝統的な飲み物があり、驚かせるような儀式が伴われます。ケイマーダがあるか聞いてみましょう。- ほぼすべての区間で自然や動物を発見。例えば、セラ・ダ・コバ・ダ・セルペを下っていくと、リスやウサギ、インコなどを簡単に見ることができます。少し運が良ければキツネやイノシシが現れ、空を見れば鷹が飛んでいます。松林を離れると、道中に牛が現れます。- ガリシアでの食事。シーフード、チーズ、ワインなどの地元の食材を使ってガリシア料理を味わいましょう。サンティアゴ・デ・コンポステーラの市場を散策すると、巨大なモザイクのような食材の数々を目にすることができます。 - 巡礼における最も特別な瞬間。サンティアゴ・デ・コンポステーラに到達し、その大聖堂を訪れましょう。広場、市場、石畳の通り、タパスバルなどがあるサンティアゴ・デ・コンポステーラでは、時間があっという間に過ぎてしまいます。

世界遺産訪問：サンティアゴ巡礼路自体がユネスコの世界遺産に登録されています。世界遺産に登録された北の道のルートに最も近い場所は、ルゴの市壁です（実際には古代の道のルートの一部です）。さらに、ア・コルーニャでは、現在も稼働しているローマ時代の唯一の灯台、ヘラクレスの塔を訪れることができます。ガリシアの北の道の主な経由地：リバデオ – モンドニェド - ソブラド – アルスーア – サンティアゴ・デ・コンポステーラ詳細：ガリシアの北の道