カナリア諸島州サンタ・クルス・デ・テネリフェ

一日で回るサンタ・クルス・デ・テネリフェ

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島全体を探索するにあたっての出発点


サンタ・クルス・デ・テネリフェは、カナリア諸島を構成するテネリフェ島の中心都市です。恵まれた気候のため、一年中いつ訪れても楽しむことができます。数日間かけて島を巡るような旅をする計画なら、この陽気な沿岸都市には少なくとも24時間は滞在したいところです。庭園や広場、ドリンクを楽しめるテラスがひしめくこの町は、そのカーニバルで世界的に知られています。実際、サンタ・クルスに宿泊すれば、テネリフェ島の残りの地域を車で巡る際の拠点として利用できるでしょう。では、おすすめのプランをいくつかご紹介します。

午前

一日の序盤はビーチを楽しむことに専念しましょう。

カナリア諸島は常に好天に恵まれており、いちばん寒い時期でも気温は摂氏16度から24度の間で変動しています。そのため、朝起きてすぐに海水浴や日光浴をしたり、もっとも有名なビーチであるラス・テレシータスを気ままに散歩したりすることができます。ヤシの木がたくさん生えているこのビーチは、サンタ・クルス・デ・テネリフェに属してはいるものの、具体的にはサン・アンドレス村に位置しています。波がとても穏やかで設備も充実しているため、お子様連れのご旅行には最適です。市街地から少し離れた場所にはタガナナ・ビーチやベニッホ・ビーチがあります。市役所がウェブカムを何台も設置しているため、ビーチの状況をリアルタイムで把握することができます。 

左:ラス・テレシータス・ビーチ/右:カナリア諸島州サンタ・クルス・デ・テネリフェにあるセサル・マンリケ海洋公園

海水浴を楽しむための別の選択肢といえば?セサル・マンリケ海洋公園は複数のプールを抱える複合施設で、そこには人工の滝が流れ、美しい景色が広がっています。のんびりリラックスする代わりにちょっとした「アクション」を起こしたいという方は、ダイビング、シュノーケリング、サーフィン、セーリング、パドルサーフィンなどに挑戦してみましょう。幅広いアクティビティがマリンスポーツセンターに用意されています。

サン・アンドレス村を後にしてサンタ・クルスに戻りましょう。今度は、ショッピングをしたり、この町を象徴するヌエストラ・セニョーラ・デ・アフリカ市場で食事を楽しんだりする時間です。

ラス・テレシータス・ビーチの写真でも、何十隻ものヨットが停泊している港の写真でも構いませんから、思い出に残る写真を撮らずに海岸を離れることのないようお願いします。その後、市内の商店街をのんびりと散歩して、お土産を購入するのはいかがでしょう。おそらく、この時間にはすでにお腹もすいているでしょうから、いくつかあるプランのなかからお好きなものをお選びください。選択肢のひとつは、自分へのご褒美として、ミシュランガイドが推奨するレストランのいずれかに予約を入れることです。味覚を満足させられること間違いなしです。

別のオプションとして、この町のシンボルともいえるヌエストラ・セニョーラ・デ・アフリカ市場に足を踏み入れてみることを強くおすすめします。市場では、さまざまな種類のチーズ、ワイン、作りたての料理、無数の味わいに出会えるだけでなく、店頭で飲食することも持ち帰ることもできます。市場は午前中しか開いていませんが、サンタ・クルス独特の香りを味わいたいという方にはきっと気に入っていただけるはずです。

午後

町を代表する観光スポットをゆっくり歩いて回るのに最適な時間帯となりました。

カンデラリア広場、ウェイラー広場、プリンシペ・デ・アストゥリアス広場、エスパーニャ(スペイン)広場といった有名な広場を訪れることからスタートしましょう。エスパーニャ(スペイン)広場には地下通路もあり、そこにサン・クリストバル城の遺構が隠されています。この城は、島で最初の大規模な要塞として16世紀に建造されたものです。とはいえ、市内でもっとも保存状態のよい城といえばサン・ファン・バウティスタ城です。サンタ・クルス・デ・テネリフェを散歩することで得られる最高のエクスペリエンスのひとつは、屋外で大規模な常設展が開催されていることです。いくつもの大通りや、ガルシア・サナブリア公園などの公園に足を運べば、ヘンリー・ムーア、マルティン・チリーノ、ジョアン・ミロ、オスカル・ドミンゲスといった著名な芸術家の作品を鑑賞することができます。

左:サン・ファン・バウティスタ城/中央:エスパーニャ(スペイン)広場/右:カナリア諸島州サンタ・クルス・デ・テネリフェにあるラ・コンセプシオン教会

また、ラ・コンセプシオン教会かサン・フランシスコ教会に入ることなくサンタ・クルスを離れるわけにはいきません。美術館・博物館を訪れたいという方には自然考古学博物館(MUNA)をおすすめします。館内には、かの有名なグアンチェ族のミイラが展示されています。ただし、市内でもっとも訪問者数が多いのはテネリフェ芸術スペース(TEA)です。この前衛的な美術館には、ウォーホル、アンセル・アダムス、パティ・スミス、カルロス・シュワルツ、ドロシア・ラング、ヘンリー・ムーアといったアーティストの作品が展示されています。小さなお子様連れでのご旅行なら、パルメトゥム植物園、および園内にある息をのむようなヤシの木のコレクション(ヨーロッパ随一とされています)にはきっと夢中になれるはずです。

サンタ・クルスには、魅力的なバル、レストラン、居酒屋、小さなテラスなどが軒を連ねており、タパス巡りをしたりテイスティングメニューを頼んだりできる一方で、ワインを一杯だけ飲むこともできます。

パパス・アルガーダスのモホソース添え、グリルドチーズ、アルモグロテ、ロパ・ビエハなどを味わいつつ、ゆったりとおくつろぎください。こちらのページで、市内のさまざまなビーチクラブ、ルーフトップバー、ガストロバー、レストランのなかからお好みの飲食店をお選びいただけます。

カナリア諸島州サンタ・クルス・デ・テネリフェの夜景

ディナーの前であれ後であれ、ショーの鑑賞をもって今回の訪問の締めくくりとする案はいかがでしょうか。印象深く、かつ象徴的なテネリフェ音楽ホールの白い建物はサンティアゴ・カラトラバの設計によるもので、音楽、ダンス、オペラなどのショーが豊富なレパートリーで上演されています。公演スケジュールをお問い合わせのうえ、この機会にぜひ、生のパフォーマンスをお楽しみください。

アドバイスとおすすめ

備考

テネリフェ島に空路で入るには、2つの国際空港をご利用になれます。テネリフェ・スール(南)空港とテネリフェ・ノルテ(北)空港(後者は市内から車でわずか10分)です。観光バスと観光列車が走っており、エスパーニャ(スペイン)広場や音楽ホールなど、サンタ・クルス・デ・テネリフェの主要観光スポットを結んでいます。こちらのマップで、停留所の位置や運行間隔を確認していただけます。市内発の、特におすすめの小旅行先は次のとおりです。- 生物圏保護区に登録されているアナガ農村公園。さまざまな小道をたどったり、ベニッホの入り江のような細かい黒砂の入り江で海水浴を楽しんだりできます。- テイデ国立公園。公園内にある火山が噴火して生まれたスペインの最高峰にはロープウェイで登ることができます。- 近くにある世界遺産の町、サン・クリストバル・デ・ラ・ラグーナ。- 隣の島、ラ・ゴメラ島へのボートでのエクスカーション。- ヨットでのホエールウォッチングツアー。

ルートの旅行時期

サンタ・クルス・デ・テネリフェであれテネリフェ島全体であれ季節を問わず訪問できるものの、2月末に行われるカーニバルは、ぜひ一生に一度は体験してみたいものです。このカーニバルは世界最高峰のひとつに数えられています。ただし、その場合は事前に宿泊施設を予約しておく必要があります。カサ・デル・カルナバルでは、この祭りの典型的な衣装やポスターのほか、カーニバルで使用されるカラフルな照明や音を体感できるスペースも常設展示されています。

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