ベサルー

ジローナ県にあるベサルーは、カタルーニャの中世の世界を反映する偉大な鑑です。

ラ・ガローチャ地方に属するこの町は、ラ・ガローチャ火山地帯自然公園の息をのむような風景の一歩手前にあり、かつ、ジローナ県のピレネー山脈東部に伸びる尾根の末端に位置しています。その中心街の主要な識別マークとなっているのが、あちこちの街角で見かける石造りの路地やファサードです。町に残る豊かな中世の遺産のなかには、一般建築もあれば宗教建築もあり、さらには中世のあいだ町に存在したユダヤ人街の痕跡にまで触れることができます。一般建築では、フルビアー川の流れの上に架かる12世紀のロマネスク様式の橋、自治体の法務局が入っているクリア・レアルの建物、ロマネスク様式のポルチコ付きのギャラリーが際立つクルナリャー邸が特筆に値します。教会建築では、サン・ペレ教会のほか、ロマネスク様式の要素がゴシック様式の要素と交互に現れるサンタ・マリア教会ならびにサン・ビセンス教会が挙げられます。また、サン・ジュリアー教会（17世紀）の門扉に施された豊かな装飾もひときわ目を引きます。一方、ユダヤ人街においては、ユダヤ教の沐浴の儀式の際に使用されていた中世の浴場を訪れることができます。