マドリード州にあるバトレスの周囲

バトレス

Madrid

バトレスは、スペイン文学の巨匠のひとり、ガルシラーソ・デ・ラ・ベガと深い結びつきのある町です。両親がこの地で荘園を保有していたため、この文筆家は幼少期の一時期をこの町の象徴である城のなかで過ごしました。町の歴史地区は重要文化財に指定されています。

バトレスはマドリード市から44キロメートルほどのところにあり、すぐそばをグアダラーマ川が流れています。町の主役を担っているのは、間違いなくバトレス城です。平面は四角形で、その起源は15世紀にまでさかのぼり、火打石で固めた基礎構造の上に焼成粘土を使って築かれたものです。それぞれの角に設置されたひし形の塔のおかげで独特な城となっていますが、これらの塔の先端には、仕上げとして円形のテラスが設置されています。一番高い追悼塔は25メートルもあります。この要塞全体においてひときわ目立つのが、鉄製の美しいバルコニーと、プラテレスク様式のギャラリーを擁するルネッサンス様式で造られた中庭です。城があるエリアでは、通称「ガルシラーソの泉」にも出くわします。レンガ造りのアーチの下に位置するこの泉は、韻文が彫られた大理石の石碑に縁取られています。町の重要スポットのうち、同じく特筆に値するのはラ・アスンシオン教会、チョーロの泉、オルテラーノ邸でしょう。バトレスに隣接するグアダラーマ川中流域地方公園は、さまざまな小道や家畜用の道を通って見て回ることができます。