アギラスにあるオルニージョ橋(ムルシア州)

アギラス

Murcia

アギラスはコスタ・カリダの真ん中に位置する美しい港町です。今日、海をめぐる町の伝統は幅広い観光オファーと結びついていますが、観光の主な魅力はその長く伸びる沿岸部にあります。

かつて古代ローマの漁港だったアギラスは、啓蒙時代に近代化の礎を築くことになります。1785年に、エスパルトやオカヒジキに代表されるさまざまな品の輸出港として出発を果たしたのです。19世紀に入ると、鉱物を取り扱う重要な港として生まれ変わります。当時の面影を残すのがオルニージョ桟橋で、近くで採掘された鉄、鉛、銀はこの桟橋から出荷されていました。海の風情が染み込んでいるアギラス市内では、スペイン広場にある、樹齢百年を超えるイチジクの木が生える美しい庭園、市庁舎(19世紀)、サン・ホセ教区教会を訪れる価値があります。この教会に保管されている守護聖人の彫刻はサルシージョ派の作品です。歴史地区内の高い土地では、1579年に防衛目的で建設されたサン・フアン・デ・アギラス城=要塞が岬の上にそびえています。城の足元にはと特徴的な灯台がありますが、この白黒の帯が付いた灯台は19世紀半ばから機能し続けています。考古学博物館、古代ローマ浴場、コペ塔(16世紀)、鉄道モニュメントもまた別の見どころです。この港町が有する広大な沿岸部は34キロメートルにもおよぶため、誰もがうらやむような平均気温と相まって、ここはムルシア州屈指の観光地となっています。ラ・イゲリーカ、ラ・カロリーナ、カラバルディーナといった、鏡のような水をたたえた人けのない入り江やビーチのほか、ラス・デリシアスのような市街地にほど近いビーチがあります。さらに、岩に覆われた素晴らしい海底のおかげで、地中海沿いでスキューバダイビングをするのに絶好のスポットの一つとされており、とりわけフライレ島とコペ岬の岩山のエリアがおすすめです。アギラスの周辺では、クアトロ・カラスの保護景観に代表されるような桁外れに美しい場所に出会うことができます。アギラスのイベントスケジュールにおいては、国際重要観光祭に指定されているカーニバルが特筆に値します。

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