サ・トーレ・セガ

この見事な保養地にある庭園は野外美術館としても一級品です。園内にはバルトロメ・マルチ財団が所蔵する現代彫刻コレクションの作品が40点超も展示されています。20世紀初頭にバルトロメ・マルチの一族が風光明媚なラッジャーダ入り江に建てた夏の保養地、それが「サ・トーレ・セガ」です。屋内の各部屋は中央のパティオを取り囲むように位置しています。また、家自体は3階建てで、塔が一本そびえています。建物の外側にある立派な階段は、建物の入り口および建物を囲む庭園のようなテラスへと続いています。数回にわたる改修を経てインテリアや装飾を近代化していった結果、現在のような建物の姿になりました。とはいえ、この場所が特に有名になった理由は、その庭園にあります。20世紀後半に作庭されたこの庭園は調和のとれた絶妙な植物の集合体で構成されており、その美しさには驚かされます。また、庭園に設置された現代彫刻が描く美的コントラストも印象的です。そうした作品には、マルティン・チリーノ、エウセビオ・センペレ、パブロ・セラーノ、ホセ・マリア・シルベントなど、著名な芸術家の署名が刻まれています。