ノルテ駅

1917年に開業したこのモダニズム建築は、「ウィーン分離派」と呼ばれる潮流の一角をなすものです。

ノルテ駅は、この都市でも特に素晴らしい一般建築の一例です。外装においても内装の仕上がりにおいても、モダニズムに刻まれている均質かつ独特なスタイルを見て取ることができます。ファサードは対照的な構えとなっており、そこには花や色彩をあしらった装飾が数多く施されています。メインファサードでは、出入口のある中央の主部のほか、両端にそれぞれ配置されている大きな塔が際立っています。駅構内でひときわ目を引くのが、そのあふれんばかりの装飾の数々です。なかでも、天井や床や壁に見られる、鍛造（たんぞう）や木製の装飾品、色とりどりの陶磁器、高品質のモザイクは特筆に値します。