ラ・トマティーナ（トマト祭り）

8月の最終水曜日にブニョールの街では、トマティーナが祝われます。この独特の祭りは、トマト投げで笑いと楽しみの愉快なひと時を過ごすために毎年数多くの人々を呼び寄せます。この愉快な田舎の戦いでは、参加者が童心に返り、行き交う人々すべてにトマトを投げて楽しみます。 祭りは朝9時に村の広場から始まり、役場が配るパンでまず気合いが入ります。少しずつ、到着する人々で広場は埋まっていきます。戦いの前に、石鹸が塗られて先端に生ハムの原木が吊るされた巨大な棒が立てられます。最も勇敢な者たちは、お祭り騒ぎのなか、賞を勝ち取ろうと棒の先端を目指してよじ登ります。一方、バルコニーからは、戦いの前に準備をするために集まった人々に向けてバケツの水が浴びせ掛けられます。 ...

アビラの聖週間

その数あるイベントの中でも、聖火曜日に行われる「ミセレーレ」の宗教行列が際立っています。そこでは、この聖歌が、夜間のパレードを通して深い沈黙の中で歌われます。聖木曜日には「パソ（神輿）の行列」が行われますが、これは、16世紀に開始されて以来、途切れることなく開催されているものです。また、「赦しの十字架の道行き」もぜひ見学してみてください。これは、聖金曜日に、ユネスコの世界遺産に登録されているアビラ歴史地区にある、城壁に囲まれた所を練り歩くものです。この聖週間を締めくくるのは、「復活」礼拝堂の周りに多くの人が集まって開催される午後の軽食会です。 ...

フェロルの聖週間

フェロルの聖週間は、スペイン北部でも最も壮麗なものの一つです。この街に残る海や軍隊の伝統のおかげで、イエス・キリストの死と受難を記念するこの祝典に独特な雰囲気が醸し出されます。パソと呼ばれる行列において、聖人像を担ぎながら太鼓や楽隊のリズムに合わせて通りを巡る際、信心会（信者協会）の会員がカラフルな色の服をまとっていることから、非常に荘厳な美しさと素晴らしい見栄えを呈するイベントとなっています。人気のある宗教行列としては、フェロルで最も古い神輿の一つを担ぐカラディーニョの行列、聖なる遭遇（サント・エンクエントロ）の行列、そして聖金曜日の行列が特筆されます。

ムルシアの聖週間

「庇護」「救出」「健康」「帰還」「横臥するキリスト」などと名付けられた、菓子類を配らない、より厳粛な宗教行列もあります。最も印象的な宗教行列の一つは、木曜日に行われる沈黙の行列です。最も重要な行列はサルシージョの行列で、聖金曜日の午前7時に出発します。その際、「われらの父ナザレのイエス同胞団」の横断幕または「悲しみの聖母」像の顔に、「接吻」と呼ばれる最初の日光が当たらなければなりません。「最後の晩餐」をはじめ、「ゲツセマネの祈り」「キリストの捕縛」「鞭打ち」「女ベロニカ」「転倒」「われらの父ナザレのイエス（これはサルシージョの作品ではありません）」「聖ヨハネ」「悲しみの聖母」といった神輿が特筆に値します。金曜日の午後には、サン・エステバン教会による「慈悲のキリスト」の宗教行列やサン・ ...

パレンシアの聖週間

どの宗教行列も荘厳さと厳粛さに包まれており、その中を何百年もの歴史を持つ像や彫刻が進んでいきます。火曜日と水曜日の夜には、長い伝統がある「兄弟たちの呼びかけ」が行われます。コルネットの演奏や扉のノックを通して、人々を宗教行列に参加するよう促すのです。パレードでは、パレンシアのこの祝典に特徴的な「タラルー」という音が響き渡ります。コルネットや子どもたちの合唱を通じて宗教行列の止まり時や再開を伝えるもので、これ自体が見ものです。ロンピミエント・デル・ベロの宗教行列をもって、この街の聖週間が終わります。ロケットの音や鐘の音を用いて、また、ロールパン、アーモンド、レモネードを配ることで、キリストの復活が宣言されます。 ...

カラベラ船ピンタ号入港祭り

歴史的に非常に意義深いこの出来事を偲んで、多くのイベントが開催されます（3月）。歴史地区の通りや近辺の遊歩道では、本格的な中世の祭り が再現され、15世紀の特徴的な工芸品が販売されます。音楽家、吟遊詩人、曲芸師、職人が祭りを盛り上げ、見学者を楽しませてくれます。 中でも、1493年3月1日にマルティン・アロンソ・ピンソンと彼が率いた乗組員たちがバイオナの代官に語った新大陸発見の経緯を再現した劇場上演は、最も傑出した瞬間の一つといえます。イベントの最後を飾って、移民に関する文化的なアクティビティにおいて顕著な功績のあった人物や団体にバイオナ金メダル が授与され、バイオナの姉妹都市である パロス・デ・ラ・フロンテラ（ウエルバ県）、サンタ・フェ・デ・グラナダ、 ...

サン･ホセの火祭り

ラス・ファジャス（Las fallas）と呼ばれるこの火祭りは、バレンシアで最も国際的な祭りです。 3月19日の週、バレンシアの街は、芸術性、独創力、センスの良さを競い合うこのコンクールのために作られた「二ノット（ninot）」と呼ばれる巨大な張子人形で埋め尽くされます。 この祭りは、昔、大工職人達が冬に仕事場の照明として使っていた「パロット（parot）」と呼ばれる木製のランプをサン・ホセの日の前夜に街中で燃やしていたことがその起源であると言われています。 当初は、ランプをぼろきれで飾った人形を燃やしていましたが、19世紀半ば頃から次第に大きく、高く、形も改善された巨大な張子人形が作られるようになりました。 ...

アギラスのカーニバル祭

このカーニバルの祭典は情熱的に祝われ、4回ある大規模なパレードでは街が色彩と豪華さと美しさで埋め尽くされます。パレードは、カーニバルの日曜日、火曜日、金曜日に加え、ピニャータの土曜日（カーニバル直後の週末）に行われます。日没時、特にカーニバルの月曜日には、コスチュームをまとい仮面をつけてスペイン広場やその周辺に繰り出すのが一般的です。 祭りの目玉としては、「カスカロネス・デ・コンフェティ」（祝典の期間中に投げられる、色紙を詰めた卵）やクエルバ（ワインと果物をベースにした典型的な飲み物）などが挙げられます。近年では、紙で作った華やかなコスチュームを披露する「紙の衣装コンテスト」がますます人気を集めています。

「諸聖人の日」の祭り

1346年に地域の農産物と家畜マーケットとして開催されたのがその始まりです。今日では重要な伝統的農業アクティビティ、工芸品、農業機器、オートメーション手段のショーケースへと変化を遂げました。またブックフェア、展覧会、合唱コンテスト、乗馬やドレッサージュ、コンサート、工芸品のワークショップなどの多様なカルチャーイベントも行われます。 諸聖人の日である11月の1日の週に開催されます。

マグダレナ祭り

伝統的な「プレゴ」のパレードで、マグダレナ祭りの幕が切って落とされます。イベントの中でも、町の建設を記念して、何千人もの人々が緑のリボンで飾った杖を手に、マグダレーナの礼拝堂まで登る「カニェスへの巡礼」が目を惹きます。「ガイアタスのパレード」で、壮大なイルミネーションのモニュメントが通りを練り歩き、最初の下山で夜の闇を照らすために使用されたランタンを彷彿させる光景も、このお祭りを象徴するもう一つのシーンです。 ...

海岸にて浜競馬

夕方の引き潮時にサンルカール・デ・バラメダの海岸では、1845年から8月末になると浜競馬が開催されてきました。この地に伝わる話では、この祭りの起りは、魚売りたちが一番に市場に着くために行った地元民の競争に由来するといわれています。

農地祭

聖週間後の最初の火曜日に行われるバンド・デ・ラ・ウエルタ（農地祭）の祭典とともに、大規模な春祭りが始まります。牛車と小屋のパレードで構成され、そこから「ウエルターノ」（農家の人々）と呼ばれる参加者が観客に向かって食べ物を投げます。これは、フエンサンタの聖母への献花の後、民謡グループとともに街を練り歩くパレードです。

ワイン馬の祭

ハバネラとポリフォニー国際コンテスト

トレビエハ・ハバネラとポリフォニー国際コンテストは、この種においてスペインで最も有名なイベントです。地中海岸にあるこの町では、1955年から甘美な歌を通じてさまざまな国の人たちの出会いの場となるこのコンテストを開催しています。 フェスティバルはエラス・デ・ラ・サルで開催されており、ほぼ世界中から訪れるこのジャンルで最高のコーラスグループが参加しています。7月に行われるこのイベントの序幕として、5月初めに通常ハバネラ青少年コンテストが行われ、そこでは競争グループが指定された曲を規定された形で演奏する必要があります。

春祭り

春祭りはセビージャの祭りの中で最も国際的かつ有名な祭りの１つです。1874年に畜産祭りとして始まり、時と共にこのイベントの祭り的側面は失われ商業的な面が強くなり、セビージャの人々にとってなくてはならないイベントとなりました。祭りの1週間は、祭り会場には1000以上のカセータ（小屋）が設置され、そこでは深夜まで祭りを楽しむ場所となり、セビージャの人々の第二の家となります。 ...

アルマンサの大祭

アルバセテ県にあるこの町の守護聖人ベツレヘムの聖母に敬意を捧げる、幅広い活動プログラムです。通りは、カバルガータ・デル・プレゴン、イスラム教徒とキリスト教徒のパレードやお祭りのパレードといった、カラフルなパレードを受け入れるべく飾られます。お祭りの大半は、アルマンサ城の周囲で行われ、お祭りの2日目の夜にはエンバハーダ・モラ・ノクトゥルナと呼ばれる行事が開催されます。プログラムは、花の戦いの後に、ベツレヘムの聖母の大行列で終わります。合わせると、4000人以上の人たちが行進や行列に参加するのです。

馬祭り

へレスの馬祭りは、喜びと楽しさを提供する、純血種の馬のお祭り。馬祭りで見ることのできる純血の馬が、このお祭りを世界的に有名にしたのです。その起源は1284年にさかのぼり、始めは家畜売買の市場であったものが何世紀もかけて現在の祝賀行事にまで発展しました。馬術のコンクールや競技に加え、ゴンサレス・オントリア公園に設置されるブースも見ものです。祭りの開催期間中、この公園の遊歩道や通りはたくさんの花々や花輪で飾られます。 ...

シンソ・デ・リミアのカーニバル

スペインで行われるカーニバルで最も開催期間が長いカーニバル。5週連続日曜日に開催され、ファレレイロ、オレイロ、コレドイロの日曜日、謝肉祭の日曜日・月曜日・火曜日、イワシの埋葬、ピニャタの日曜日と続きます。 「ドミンゴ・ファレレイロ」は、町中が小麦粉だらけになる楽しい小麦粉合戦。これに続いて次の日曜日に行われるのが「ドミンゴ・オレイロ」。人々が輪になって水の入った土壺を空中に投げて渡し、誰かが地面に落として割ってしまうまでパスしていく伝統行事です。また、大衆イベント「ドミンゴ・コレドイロ」の日には、カーニバル集団であるコンパルサが町の通りに集結し始め、まさにお祭り「オ・エントロイド」の先駆けのイベントとなっています。 ...

イワシの埋葬

「イワシの埋葬」は通常、カーニバルの締めくくりに行われる庶民によるパレードのことです。ムルシアでは、このイベントがもつある特徴からその独自性が注目されています。その特徴のひとつとしては開催される日付があります。なぜなら、一般より遅く、聖週間が過ぎてからその翌週に開催されるのです。このお祭りの起源は1850年に遡り、学生グループが、カーニバルのお祭りを再現するために、精進と断食を象徴するイワシを中心にした祝いを行うことにしたことが始まりです。

サンティシマ・ベラ・クルスの祭り

このお祭りは中世から祝われてきたもので、文化、歴史と伝説が混ざり合い、市民全員が参加します。主に２つの催しが行われます：「ワインの馬たち」と「アラブ教徒とカトリック教徒」の祭りです。後者は、この地で起こった当時の双方の戦いを再現します。

へレス・デ・ラ・フロンテーラのぶどうの収穫祭

この祭りの間、ヘレスの文化を象徴する3つの要素、すなわちワインと馬とフラメンコに対して敬意が表されます。「ピサ・デ・ラ・ウバ（ブドウの足踏み）」、美食、ストリートシアター、音楽、大衆文化がヘレスの通りを喜びと娯楽で満たします。この祭りでは、フラメンコショー、パレードや馬術パフォーマンス、ワイナリー見学に加え、ワインのテイスティング、展覧会、コンテストなどがそろっています。さらにブドウの収穫市場も開かれ、アンダルシアの典型的製品を味わうことができます。

アルコイのイスラム教徒とキリスト教徒の祭り

イスラム教徒とキリスト教徒の祭りはアルコイで最も重要な祭りです。偉大な伝統を作りだしたサン・ホルヘとその物語に捧げられたお祭りです。16世紀から続くこの祭りでは、1276年に起こった戦いが再現されます。この町は当時、イスラム教徒が支配するイベリア半島内の領土との境界付近に位置していました。小競り合いは頻繁に起こり、その年の4月23日にはアル-アスラクの率いるアラブの軍隊が街を侵略します。伝説では戦いが続く中サンホルヘが登場し、彼のおかげでキリスト教徒たちは戦いに勝利を収めました。その結果、イスラム教徒たちは街を決定的に去ったのです。その史実を記念して、アルコイはサンホルヘを街の聖人とし、その栄光を讃える祭りをするようになりました。

カンテ・デ・ラス・ミナス・フェスティバル

ラ・ウニオン旧大衆市場がフェスティバルの会場になります。ムルシアのこの地区では鉱山の歴史があり、フラメンコと深いつながりがあります。1961年のスタートからフラメンコというジャンルが主役となってきました。クラシックフラメンコから現代的なフラメンコさらには先鋭的なフラメンコまですべてが主役です。さらに若い才能の発掘がイベントの特徴となっています。ウニオンには150年前からフラメンコが根づいていますが、50年ほど前には消滅の危機があり、今は過去の踊りやスタイルの回復も試みられています。 ...

コルドバのパティオ祭り

祭りの期間中、コルドバ旧市街の住民は、白壁にゼラニウムやカーネーション、ジャスミンの鉢植えが飾られた自宅のパティオ（中庭）を誇らしげに公開します。 ほぼ一日中見学が可能で、どのパティオでもホストから厚く歓迎され、時にはフラメンコや、コルドバならではのおいしいタパスやモンティージャ・モリレスのワインでおもてなしをされるかもしれません。 この祭りは5月上旬に開かれますが、コルドバのパティオを知る方法はほかにもあります。、パティオ祭りビジターセンター「ロス・パティオス・トルエケ・クアトロ」やビアナ邸のパティオは事前予約をすれば年間を通して見学できます。