ハエンで開催されるサン・アントンおよびサン・アントン国際夜間市内競走

サン・アントニオ・アバッドのお祭りの前夜祭にあたる1月16日の夜にハエン市（アンダルシア州）では、サン・アントンの光として知られるお祭りが行われ、これは国内観光名所とされています。 

20ほどのたき火が市内各地で焚かれ、近所の人や訪問客が魔法の夜を体験できるよう誘います。光のきらめきの中には、わらやのこぎりくずで一杯の古い服を使用した人形が置かれ、その頭や足には爆竹がつけられて、火が到達すると爆発します。たき火の周りでは人々が踊ったり、メレンチョネスという名前で知られるハエンの民謡を歌ったりします。また、たき火の周りで焼きカボチャやトウモロコシの伝統的な花飾り（パロミータ）に加え、チョリソやモルシージャといったソーセージやワインを試食するのも伝統的な過ごし方です。このお祭りは13世紀にハエンへと到着したものと信じられており、オリーブの収穫や農作業のサイクルと関連していました。たき火では、オリーブオイルを絞るために使われたアフリカハネガヤのくずや古い入れ物の残りも燃やされており、油分がまだ含まれているので燃料としても役に立ちました。この炎には魔術的な意味も含まれていました。つまり、炎によって病気や天災を退けようとしていたのです。さらに1984年からは、一般参加レースもまた、この祭りに欠かせないイベントとなっています。なお、このレースは、サン・アントンの日の前後の週末に開催されるのが恒例です。ルートは2つあります。10～15歳の参加者向けの「4キロメートルの部」と、16歳以上の参加者向けの「10キロメートルの部」です。レース中、ランナーはまだクリスマスイルミネーションで飾られ、観客が持った松明に照らされた街を横切ります。このスポーツイベントが終了すると、これらの松明は、街中でたかれるかがり火の中で燃やされます。その際に欠かせないのが、「メレンチョン」と呼ばれる伝統的な歌や「ロセタ」と呼ばれるポップコーンです。