エステイロのソープボックス・グランプリ

ムロス (ア・コルーニャ) の村エステイロは、エンジンを持たない木製車両 (ソープボックス、カリラナ) のこの一風変わったレースを開催。この村の守護聖母サンタ・マリニャをたたえた地元の大きな祭りの一つとなっています。2021年より、国内観光名物祭りに指定されています。

この楽しいレースの第1回大会の開催は1988年で、地元の祭りが行われる週末の間のお楽しみのために、住民による提案で非公式に始まりました。知恵を絞って作成した木製のカートに乗り、細い斜面を下っていくこの競技。カリラナ (木のカート) のような、この地域でとてもポピュラーな昔ながらの子どものおもちゃを思い出すからでしょうか、その成功により毎年恒例の行事として定着し、徐々に住民や近隣の市町村からの出場選手が参加するようになりました。現在、この祭りが数千人の人出でにぎわうのも珍しくありません。競争の方式は、大型レーシングカーの方式を思わせます。土曜日の午後に ポールポジション を狙う闘いが行われ、日曜日のレースでの各出場選手のスタート位置が決まります。レースには3つの種目があります。一つは子ども部門で、もう一つは大型ソープボックス専用の部門で車両の独創性を表彰、そしてソープボックスの速度を競うグランプリでは、より高度なハンドルさばきが求められます。しかも、最高の仮装には賞が贈られます。レースは7月第三週に開催され、夜の野外ダンス、民族衣装をまとった踊りの披露、グルメの試食も同時に楽しめます。一年中、カサ・デ・ラス・カリラナスの見学が可能。2012年にオープンしたこの博物館は、数々のソープボックスやこの祭りにちなんだ品々を展示しています。