アビラの中世フェア

アビラの歴史地区にはユネスコの世界遺産に登録されている有名な城壁があります。そこでは毎年、9月の最初の週末に、本格的な過去への旅ともいえる「中世フェア」（別名「三文化の市場」）が開催されます。

国内外から集まった数十名の職人、音楽家・吟遊詩人、鷹匠・射手、地上で剣を持って戦ったり馬に乗ってトーナメント戦に挑む騎士、装飾されたバルコニーやショーウィンドウ、路上での演劇・パフォーマンスなど、内容は盛りだくさんです。そしてもちろん、その背景には立派な城壁がそびえています。城壁は当時と同様の装飾を施され、それが2.5キロメートルの全長と88基の大きな塔にあまねく再現されます。毎年行われる中世フェアの期間中、こうしたものをすべて楽しむことができます。「三文化の市場」という呼び名には、キリスト教徒、イスラム教徒、ユダヤ教徒がアビラで平和的に共存していた事実を評価する意図があります。祭りの中で、この都市の住民は三文化のうち好きなものを選択し、その文化の中世風の服装を身にまとうことになっています。